[2005年01月22日]
俳句(2005-01-22)
寒雷やびりりびりりと真夜の玻瑀
加藤楸邨(1905~93)
わたしはいま、楸邨の流れを汲む結社に属しています。寒雷は楸邨の造語で冬の季語、今も俳誌「寒雷」は続いています。
玻瑀はガラス窓。この句の意味は、冬の真夜中、にわかに雷が鳴り、ガラス窓を揺らしています。何と不気味なことでしょう。
作られたのは、1938年、作者33歳のときです。時は、日中戦争がはじまり、国家総動員法が公布され、きなくさい臭いがあたりを包み始めた頃でした。詩人の琴線に何か新たな不安が満ちてきたように感じられます。
(出典:「加藤楸邨集」朝日文庫、1984年刊)
投稿者 m-staff : 2005年01月22日 10:08
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