[2005年02月10日]

俳句(2005-02-10)

梨咲くと葛飾の野はとの曇り

水原秋櫻子(1892~1981)

梨は秋の季語。梨咲くは春の季語。この句が作られた昭和の初めの葛飾は、水郷が縦横に入り組んだ田園地帯でした。今の葛飾は、柴又の帝釈天の寅さんの世界です。むかしの葛飾に、気品のある白い梨の花が咲いていて、空は厚雲がたなびいているという情景が浮んできます。風景俳句の極致の趣がありますね。
秋櫻子(しゅうおうし)は、産婦人科のお医者さん。初め虚子門下、その後独立して「馬酔木(あしび)」を主宰しました。明るい抒情的な作風に特長があります。
作者みずはら・しゅうおうしの紹介は、1月17日を参照。
(出典:「現代の俳句」講談社、1993年刊)

投稿者 m-staff : 2005年02月10日 08:26

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