[2005年07月21日]

俳句(2005-07-21)

月見草富士は不思議な雲聚め

河野南畦(1913~95)

月見草が夏の季語。
黄色の花を咲かせる待宵草、大待宵草とよく混同されます。それは月見草と咲き方が同じためで、月見草は白の四弁花です。メキシコが原産で、茎は60センチほどになります。葉は卵形で、うすい緑色、花は夕方開き、朝つぼみます。
作者のいう「不思議な雲」とはなんでしょうね。高橋健司著「空の名前」によれば、富士山のような独立峰では、山頂付近に出来る、笠の形をした雲を「笠雲」と呼んでいます。その時の気象条件によって末広笠、破風笠、三蓋笠があるそうです。
太宰治の「富嶽百景」の「富士には月見草がよく似あふ」が思い出されます。大いなるものと可憐なものの対比が見事です。
こうの・なんけいは、東京品川の生れ、俳句は、大須賀乙字の「獺祭(だっさい)」に入会し、その後若手の作家を糾合して、「あざみ」を創刊主宰します。戦後の荒れた世相�中に、俳句の抒情性を求め、現代俳句協会の要職を歴任しました。
(出典:「新季寄せ」蝸牛社、1995年刊)

投稿者 m-staff : 2005年07月21日 07:24

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