[2005年08月01日]

俳句(2005-08-01)

日ざかり泣いても笑ふても一人

種田山頭火(1882~1940)

日ざかりが夏の季語。
この句の前書きには「自嘲」とあります。
山頭火の「放浪行乞(ほうろうぎょうこつ)」の旅も松山で終着駅に近づきました。1940年7月2日の記述。
「あるときは王者のこころ
あるときは乞食のこころ
生きがたく生く」
時代は戦争に突入する一歩手前、社会的には余裕のない息苦しいときでした。作者は、もうそろそろこれが生の潮時かと思い始めたようです。喜怒哀楽をともにする家族も友達もいない一人ぽっちの境遇のすべてを空しくし、今日もこの日盛りの中を歩いてゆく、作者の心境はいかばかりであったでしょうか。
・作者の紹介は、2月20日を参照。
(出典:金子兜太著「放浪行乞‐山頭火百三十句」集英社、1987年刊)

投稿者 m-staff : 2005年08月01日 07:15

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