[2005年09月22日]

俳句(2005-09-22)

秋風や殺すに足らぬ人ひとり

西島麦南(1895~1981)

秋風が秋の季語。秋の風、金風、風爽かともいいます。
秋風は、西南から西の風で、今年も8月の終わりごろから吹き始めました。秋を感じる一番確かな方法は「風」がどちらの方角から吹いてきたかによります。
秋風はだんだんと冷たさを加えてゆきます。夏と冬の季節風の変わり目にある風ですが、大陸のほうからの風であることを膚で感じます。秋の風は、激しくて荒い風で、身にしみて哀れをもよおす趣があります。
作者は、一体誰を殺そうとしたのでしょうか。ひとは誰でもひょんなことでひとを殺したくなるようです。そして、はたと自分のような人物が殺すには値しない、馬鹿馬鹿しい奴と気づいて止めるのです。ドキリとさせる作品です。
・作者の紹介は、6月26日を参照。
(出典:「新歳時記」河出文庫、1989年刊)

投稿者 m-staff : 2005年09月22日 07:12

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