[2005年12月06日]
俳句(2005-12-06)
かよひ路のわが橋いくつ都鳥
黒田杏子
都鳥が冬の季語。正式の名は、百合鴎といいます。
都鳥の羽は純白で、くちばしと足が赤く、水上に群がっている様子は白い花が咲いているように見えます。
在原業平(ありわらのなりひら)や和泉式部(いずみしきぶ)の古歌に出てくる鳥はこの鳥だといわれています。シベリアやカムチャッカなどで繁殖したものが、晩秋の頃日本に渡来して、春まで各地の海岸や河口、湖などで暮らします。
この句は、恋人のところへ通う道「かよひ路(ぢ)」に自分の橋はいくつあるのかしらと切なく都鳥に聞いている様子がうかがわれます。
作者くろだ・ももこは、1938年東京生れ、俳句は大学在学中に山口青邨の指導を受け、1990年に「藍生」を創刊主宰します。随筆にも筆のさえを見せています。
(出典:「新季寄せ」蝸牛社、1995年刊)
投稿者 m-staff : 2005年12月06日 07:32
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