[2006年11月28日]

俳句(2006-11-28)

すがりゐて草と枯れゆく冬の蝿

臼田亜浪(1879〜1951)

冬の蝿が冬の季語。冬蝿、凍蝿も同意の季語です。
昨日、蝿を見かけました。蝿は成虫のまま越冬しますが、暖かい日は、陽だまりに出て日光浴をします。動きは鈍く、植木に止まっていることが多いのですが、日が隠れるといつのまにか姿を消しています。見ているこちらもまことにのんびりとさせられます。
この句では、冬の蝿が草木の枯れるのと同じにその使命を終えてゆく様子がうかがわれます。
作者うすだ・あろうは、長野県小諸市の生れ、大学を卒業後、やまと新聞の編集長などを歴任。俳句は高浜虚子に師事し、大須賀乙字の協力で「石楠(しゃくなげ)」を創刊、俳壇の革新を標榜して自然観のある作品を残しました。また大野林火、篠原梵などを育てました。
(出典:「新歳時記」河出文庫、1989年刊)

投稿者 m-staff : 2006年11月28日 06:33

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