[2006年12月07日]

俳句(2006-12-07)

手袋を脱いで握りし別れかな

川口松太郎(1899〜1985)

今日は24節気の大雪です。
手袋が冬の季語。革手袋、手套(しゅとう)、手覆(ておおい)も同意の季語です。
新派の舞台での一場面のような句です。芝居や映画などで手袋を小道具に使う場合に、関係が深ければ深いほど、別れの握手は、手袋のままですることはありませんね。
男と女が別れのとき、言葉も要らず、ただ静かに手袋を脱いで握手をして、後ろも見ずに分かれて行きます。切ないね。
作者かわぐち・まつたろうは、東京浅草の生れ、小説家、「鶴八鶴次郎」「風流深川唄」などで直木賞を受賞。映画の「愛染かつら」「明治一代女」の原作者として有名です。
(出典:「新歳時記」河出文庫、1989年刊)

投稿者 m-staff : 2006年12月07日 05:06

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