[2006年12月17日]

俳句(2006-12-17)

赤ン坊の手が驚きて夜番過ぐ

田川飛旅子(1914~99)

夜番(よばん)が冬の季語。火の番、火の用心、夜回り、番屋、夜警なども同意の季語です。
冬になると消防車が町を走り回っています。寒空に大変ですね。
「夜番」は、江戸時代から「番」「番の者」と呼ばれるようにどの町にも定着していました。火事の多い冬の夜に太鼓や拍子木を打って「火の用心」と叫びながら町の見回りをしました。
現代では、町内会が自警団を組織して行っていることが多いようです。この句はその夜番の声と音で赤ちゃんが急に手を振るわせて起きた様子を句にしています。赤ちゃんは寝ていても音を聞いているのですね。
作者たがわ・ひりょしは、東京渋谷区の生れ、工学系のエンジニア。
加藤楸邨の師事し、「寒雷」創刊号から参加します。現代俳句協会の幹事長や副会長を歴任し、1973年、「陸」を創刊主宰しました。
(出典:「合本俳句歳時記第三版」角川書店、2003年刊)

投稿者 m-staff : 2006年12月17日 09:00

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