[2007年01月02日]

俳句(2007-01-02)

初富士のかなしきまでに遠きかな

山口青邨(1892~1988)

初富士が新年の季語。
初富士は、元日に見る富士山のことです。今年の天気予報は、曇り・晴ですが、さあどうでしょうか。
この句の「かなしい」ということばには、さまざまな意味があります。①泣きたくなるほどつらい。②身に沁みていとしい。③興味深くて強く心にひかれる。④見事だ、あっぱれだ。⑤残念だ。しゃくだ。⑥どうしょうもなくおそろしい。さあどのことばがあてはまるのでしょうか。わたしが思うに、「かなしきまで」は、これらのことばを総合したところにあるのではないでしょうか。
富士山は、日本人の心のよりどころ、困ったときの富士頼み、しかし自分はそれからはるかに遠くに立っている、それを作者は悲しいと感じているのではないでしょうか。
作者やまぐち・せいそんの紹介は、2005年3月13日を参照。
(出典:「日本の四季 旬の一句」講談社、2002年刊)

投稿者 m-staff : 2007年01月02日 07:15

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