[2007年01月13日]

俳句(2007-01-13)

寒釣や世に背きたる背を向けて

吉屋信子(1896~1973)

寒釣(かんづり)が新年の季語。
1月6日の小寒から、1月20日の大寒を経て、立春の前日までの間を「寒中」といいます。このころは、魚は深いところに集まりじっとしていますが、釣人は、天気の模様を見たり、潮目を見て、魚を釣り上げます。
魚の味の良い寒中に寒さをこらえて釣をしている姿は、おかしいやら、悲壮的で忍耐力があるなあといつも感心してしまいます。その姿を作者は世の中に背いていると見て、句をまとめました。
わたしの住んでいる近くにも、富浦公園や荒崎公園で正月だというのに世の中に背いて釣をする太公望たちの姿が見られます。あまり釣れているように見えませんが、寒いけれど、富士山が見えるから釣果が無くてもいいのでしょう。
作者よしや・のぶこの紹介は、2006年1月3日を参照。
(出典:「新歳時記」河出文庫、1989年刊)

投稿者 m-staff : 2007年01月13日 07:12

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