[2007年02月20日]

俳句(2007-02-20)

冴え返る身に黒服のたたみ皺

鍵和田秞子

冴え返るが春の季語。凍(いて)返る、しみ返る、寒返る、寒戻るも同意の季語です。
春になって暖かくなりかけては寒さが戻ることをいいます。早春のころは、寒暖が交互に現れてはだんだんと春らしくなります。今年は暖かいといっても寒いときはあります。「冴え返る」という言葉には、暖気が引き締まって、澄んで光るような厳しさが見られます。
この句では、早春のころ、作者は黒服を着なければならないような弔事があって、タンスから黒服を出してみたときに、たたんでいたときの皺に気がついて、一気に悲しみが襲ってきたときの心理がわかります。
作者かぎわだ・ゆうこの紹介は、2005年1月17日を参照。
(出典:「合本現代俳句歳時記」角川春樹事務所、2004年刊)

投稿者 m-staff : 2007年02月20日 06:22

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