[2007年02月26日]

俳句(2007-02-26)

少年の見遣るは少女鳥雲に

中村草田男(1901~83)

今日は、「2・26事件」のあった日です。1936(昭和11)年。日本はこの日を境に辛い悲しい国になりました。
鳥雲が春の季語。鳥曇、鳥風も同意の季語です。
春になると、渡り鳥が北方へ帰るときの曇り空のことです。また、北へ帰る渡り鳥が、雲間はるかに見えなくなることもいいます。
この時期に、進学が目の前になると、それまで男女共学で一緒に学んでいた生徒の間で、別れに感傷的になり、少年や少女の間で、様々なドラマが生れます。少年が少女を見遣(みや)る姿に何か躍動するものが感じられます。学校の教師であった、作者の眼の付け所に感心します。季語がいきいきと使われていますね。
作者なかむら・くさたおの紹介は、2005年4月18日を参照。
(出典:「現代の俳句」講談社、1993年刊)

投稿者 m-staff : 2007年02月26日 08:25

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