[2007年03月06日]

俳句(2007-03-06)

啓蟄や生きとし生きるものに影

斉藤空華(1918~50)

今日は啓蟄(けいちつ)です。
今年は暖かく、啓蟄になる前に、虫たちは冬眠から覚めて、地中から顔をのぞかせているようです。
啓蟄は、24節気のひとつで、3月6日ごろに当たります。啓はひらく、蟄は巣ごもりのことです。啓蟄をさらに具体的に表わした言葉に、「地虫穴を出づ、蛇穴を出づ、蜥蜴穴を出づ、蟻穴を出づ」などがあります。
この句では、春になって生きるものすべてに明があるように、その裏には死という暗があると指摘しています。
作者さいとう・くうげは、横浜市の生れ、戦時に応召され、体を壊し、戦後は帰還しますが病床にあり、31歳で亡くなるまで俳句一筋の人生でした。彼は、渡辺水巴に師事し、石田波郷の療養俳句に深く共鳴しました。
(出典:「合本現代俳句歳時記」角川春樹事務所、2004年刊)

投稿者 m-staff : 2007年03月06日 05:08

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