[2007年03月11日]

俳句(2007-03-11)

土筆摘む野は照りながら山の雨

嶋田青峰(1882~1944)

土筆(つくし)が春の季語。つくづくし、つくしんぼ、筆の花、つくし野、土筆摘むも同意の季語です。
今年はじめて、土筆を3月4日の「湘南国際村から子安の里、立石を経て浄楽寺へ」という横須賀シテイガイドツアーに参加して、浄楽寺の近くで見つけました。
土筆は、トクサ科で道端や野原になどに生えるスギナの地下茎から出る胞子茎を土筆とよんでいます。胞子茎の先端に穂をつけてこの中に胞子が出来ます。胞子は風に飛ばされて仲間を増やします。
この句では、山を日照雨が通り過ぎてゆく野原に土筆が光りながら並んでいると詠っています。土の筆と命名した先人の感覚に脱帽ですね。
作者しまだ・せいほうは、三重県志摩の生れ、国民新聞の社員として高浜虚子の下で文芸欄を担当しました。昭和9年ごろに俳句に革新運動が起こり、その一方の旗頭として活躍しました。これが治安維持法の危険思想とみなされ検挙され釈放されましたが、惜しくも亡くなりました。
(出典:「日本大歳時記」講談社、1982年刊)

投稿者 m-staff : 2007年03月11日 07:38

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