[2007年03月15日]

俳句(2007-03-15)

小さき鉢に取りて雛菊鮮かに

篠原温亭(1872~1926)

雛菊が春の季語。デージー、長命菊、延命菊も同意の季語です。
雛菊は、キク科の多年草。ヨーロッパの原産で明治の初めごろ渡来しました。菊に似た可憐な花で、白、紅、淡紅色、赤紫などがあり、形も一重、八重など様々です。春の庭や花壇などでよく見かけます。
この句もその様子を見事に表わしています。
篠原温亭のお孫さんに当たる知人から貴重な「温亭句集」を頂きました。
作者は温厚寡黙、世に求めず、人と争わず、謡曲を好み、書技に秀でて、写生文においては当代随一であった、と評価されています。以下の句も写生の極致と見ました。
雛の皆動くと見えて静まれり     温亭
明かき方(かた)向いて髪結ふ冬の雨
作者しのはら・おんていは、本名英喜、熊本県宇土市の生れ、はじめ京都本願寺文学寮に学び、上京して正岡子規、のちに高浜虚子門に入ります。国民新聞社に勤め、社会部長などになりました。長く「国民俳壇」の育成に当たり、俳誌「土上(どじょう)」を創刊主宰しました。
(出典:「温亭句集」土上発行所、1927年刊)

投稿者 m-staff : 2007年03月15日 05:15

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