[2007年05月28日]
俳句(2007-05-28)
置き書きのメモにて開く冷蔵庫
右城暮石(1899~1995)
冷蔵庫が夏の季語。氷冷蔵庫、電気冷蔵庫、ガス冷蔵庫も同意の季語です。
学生時代に武蔵野市吉祥寺の燃料店で氷配達のアルバイトをしたことがあります。一貫めの氷を配達したり、細かい氷に砕いてダイヤアイスを作ったり、氷室の往復で夏場なのに肌から塩が吹いて辛い仕事でした。もちろんその当時は、電気冷蔵庫が少なくて氷冷蔵庫が中心でした。
この句は、家人が外出して、留守番の亭主が置き書きのメモで冷蔵庫の扉をあけてため息をついているような光景をうまく表現しています。冷蔵庫は1年中活躍していますが、季節感から夏の季語になっています。
作者うしろ・ぼせきの紹介は、2005年3月13日を参照。
(出典:「日本大歳時記」講談社、1982年刊)
投稿者 m-staff : 2007年05月28日 05:58
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