[2007年09月03日]

俳句(2007-09-02)

病む母のひらがなことば露の音

成田千空

露の音が秋の季語。露、白露、朝露、夜露、露の玉、露けし、露時雨、露むぐら、芋の露なども同意の季語です。
朝早く起きてマンションの風の広場を散歩すると、草木に露が光っています。朝露ですね。
露は、空気が冷えて、大気中の水蒸気が地上の物の表面の固まった水滴をいいます。秋にもっとも多いので秋の季語になっています。
この句は、秋になって、陸奥八戸の長くふせっている病気の母が亡くなったときの追悼句です。母の話した言葉が四角四面の言葉ではなく「ひらがなことば」に聞えてくるよ、と詠っています。「ひらがな」は平安初期に、漢字の草体から作られた草(そう)の仮名をくずした音節文字といわれています。主に女性が用いたので女手(おんなで)と呼ばれています。
作者なりた・せんくうの紹介は、2006年3月28日を参照。
(出典:「合本現代俳句歳時記」角川春樹事務所、2004年刊)

投稿者 m-staff : 2007年09月03日 12:10

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