[2008年01月18日]

空風を繰り出して山何もなし

百合山羽公(1904~91)

空風(からかぜ)が冬の季語。からつ風、北颪(きたおろし)、北下しも同意の季語です。
裏の武山から強い空風が吹いてきます。武山は標高200メートルですから決して高い山ではないのですが、その冷たくて寒いこと、身を切られようです。空風は、湿気や雨雪を伴わずにはげしく吹く風をいいます。
空っ風は、上州(群馬)の名物で、「嬶(かかあ)天下に空っ風」は、まことに的を得た表現ですね。この句もあっけらかんとした風景をよくまとめています。同じ作者に次の句があります。靴磨きはどこへ行ってしまったのでしょうか。
空風に場所を置き去る靴磨   羽公
作者ゆりやま・うこうの紹介は、2005年12月17日を参照。
(出典:「新歳時記」河出文庫、1989年刊)

投稿者 m-staff : 2008年01月18日 06:46

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