[2008年01月27日]

冬ばら抱き男ざかりを棺に寝て

中尾寿美子(1914~89)

冬ばらが冬の季語。冬薔薇(ふゆそうび)、寒薔薇、寒薔薇(かんそうび)も同意の季語です。
この句を読んでじーんと来ました。このウェブサイトの主人公である田中靖政先生のことを思い出したからです。先生の亡くなったのは2006年の8月17日。猛暑でした。先生の御棺は大好きな薔薇で埋まっていました。
この句のように男盛りで亡くなくなった方もきっと薔薇が好きだったのでしょう。冬の薔薇を抱いてあの世へ向かわれました。
作者なかお・すみこは、佐賀県生れ、俳句は長谷川かな女に師事し、「氷海」に所属。「氷海」の終了後は、永田耕衣に師事して、「琴座」同人となりました。平らかな言葉を鋭い感性で補い、俳句にしています。
(出典:「俳句歳時記」光文社文庫、1991年刊)

投稿者 m-staff : 2008年01月27日 07:14

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