[2008年02月05日]

冬よりも小さき春の来るらし

相生垣瓜人(1898~1985)

小さき春が春の季語。
不意に出た吐息のような句ですね。
冬は、雪を冬将軍というように、つらく大きな印象を受けます。そこへようやく小さくて可愛らしい春がやって来た。「来(きた)るらし」は、「来たようだ」ですから、本当に春になったというよりは、まだそこここに冬の光景が残っている中で、作者は何かを感じて「小さき春」と詠っています。きっとそれは「空気」であると思います。
人類がこの大事な地球を勝手気ままに環境破壊してゆけば、いつかはこの「小さな春」が反乱を起こすようになるでしょうね。
作者あいおいがき・かじんの紹介は、2005年6月19日を参照。
(出典:山本健吉「句歌歳時記」、新潮社、1986年刊)

投稿者 m-staff : 2008年02月05日 07:14

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