[2008年02月09日]

さびしさと春の寒さとあるばかり

上村占魚

春の寒さが春の季語。春寒し、寒き春、春寒、料峭(りょうしょう)も同意の季語です。
立春が過ぎて暦の上では春になったのに、なかなか暖かくならないという気候の移り変わりの激しい時期になりましたね。そのような時は、人はもう少しの辛抱だと毎日歯を食いしばって生きております。
この句は、そのような心情を上手に表現しています。「あるばかり」が素っ気ないようでいて精神のありようをみごとに表わしています。一見「切れ」がないようですが、これはこれで「さびしさ」がこれから春を迎えるに当たって、そんなに強い印象を持たないといっているようです。
作者うえむら・せんぎょの紹介は、2006年6月27日を参照。
(出典:「日本大歳時記」講談社、1982年刊)

投稿者 m-staff : 2008年02月09日 06:11

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