[2008年03月16日]

新鳩よ鷹気を出して憎くまれな

小林一茶(1763~1827)

鷹化(たかか)して鳩となるが春の季語。
中国の「呂氏春秋」という本の中に「鷹化為鳩」という言葉があります。幻想的な春の気分を表す言葉で早くから歳時記に登場しています。わたしはまだ使ったことがありません。
この句は、鷹が陽気に誘われて鳩に変身してしまうという故事にちなみ、新鳩(あらばと)よりも鷹が気を出してしまえば、憎まれます。出る釘は打たれるということわざを思い出しました。人に憎まれたくなければ、絶えず出処進退に気をつけなさい、といっています。一茶は憎まれることの多い人だったようですから、自戒を込めた句に仕上がっていますね。
作者こばやし・いっさの紹介は、2005年3月27日を参照。
(出典:「合本現代俳句歳時記」角川春樹事務所、2004年刊)

投稿者 m-staff : 2008年03月16日 06:56

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