[2008年03月22日]

鳥雲に入るおほかたは常の景

原 裕(1930~99)

鳥雲(とりくも)に入(い)るが春の季語。鳥雲に、雲に入る鳥も同意の季語です。
いささか感傷的な季語ですね。そこへぐさりと切り込んだような一句です。
作者は。北の空へ向かって群れてゆく鳥の姿を眺めながらふと言葉が出てきたのでしょう。しかしながら、地上に眼を転じれば、野も山も昨日と変わらずの風景です。そして、相も変わらずに「大方は常の景」、人間たちは諍いを止めません。戦争と平和、鳥たちの営みにただ沈黙するばかりです。
作者はら・ゆたかの紹介は、2006年4月4日を参照。
(出典:「合本俳句歳時記・第三版」角川書店、2003年刊)
・今朝は久しぶりに富士山が顔を見せています。

投稿者 m-staff : 2008年03月22日 06:25

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