[2008年04月30日]

春眠や金の棺に四肢氷らせ

三橋鷹女(1899~1972)

春眠が春の季語。春睡(しゅんすい)、春の眠り、春眠しなども同意の季語です。
エジプトのピラミッドのお墓を連想させるような厳しい世界の「春眠」ですね。
「春眠」の他の俳人の句は、どれも冬の寒さから開放されて、春の夜の心地よい安眠を連想されるものが多い中で、この句は際立って絢爛たる作者の思いが噴出しています。また、おのれの肉体を冷ややかに客観化した「金の棺(ひつぎ)」に「四肢(しし)氷(こお)らせ」という表現には驚かされます。
作者みつはし・たかじょの紹介は、2005年2月6日を参照。
(出典:「合本現代俳句歳時記」角川春樹事務所、2004年刊)

投稿者 m-staff : 2008年04月30日 05:39

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