[2008年05月28日]

雨ならず萍をさざめかすもの

富安風生(1885~1979)

萍(うきくさ)が夏の季語。浮草、萍の花、青萍、根無し草なども同意の季語です。
うきくさは、夏になると、池や沼にそれはおそろしくはびこる水草をいいます。水面に浮いて漂う姿が印象的です。浮いている草からうきくさの名前がありますが、根はあります。ただし、みな底に着いてはいません。生命力がありますね。
フランス語で「デラシネ」とは、根無し草のことで、故郷喪失者をいいます。
ここで「さざめかすもの」は、「風」でしょうね。それを「もの」と表現したところに面白さがあります。
作者とみやす・ふうせいの紹介は、2005年2月6日を参照。
(出典:「日本大歳時記」講談社、1982年刊)

投稿者 m-staff : 2008年05月28日 05:35

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