[2008年06月25日]

うとましや聲高妻も梅雨寒も

久保田万太郎(1889~1963)

梅雨寒(つゆざむ)が夏の季語。
この句には、「我が家にあれば」と前書きがあります。作られたのは、作者が鎌倉の材木座に住んでいたころの1953(昭和28)年春です。
梅雨寒は、梅雨の間に北から寒気団が南下して、すっぽりと列島を覆うころに冷たい雨になります。寒気団が長くとどまると冷夏になり、冷害が起こります。北海道では霜が降ることもあります。
この句は、家にあると奥さんの声の高さがうとましく気になり、それに梅雨寒と来れば、これは男として最悪と言っています。おかしいけれど切実ですね。
作者くぼた・まんたろうの紹介は、2005年1月6日を参照。
(出典:「久保田万太郎全句集」中央公論社、1971年刊)

投稿者 m-staff : 2008年06月25日 06:40

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