[2008年08月15日]

終戦日妻子入れむと風呂洗ふ

秋元不死男(1901~77)

終戦日が秋の季語。終戦記念日、敗戦記念日、敗戦忌も同意の季語です。
作者は、治安維持法による俳句事件で2年間の獄中生活を強いられました。その間に平和に生活するということがいかに大切かを身にしみて味合わされました。風呂を洗って妻子を入れるという当たり前のことがいかに大事かを教えてくれます。
さて、私の手許に、田上洋子編、『親と子が語り継ぐ満洲の「8月15日」』(芙蓉書房出版、2008年1月刊)という本があります。
満洲は、日本が中国の東北三省および東部内蒙古をもとにして作り上げた傀儡国家と言われています。
この本は、その満洲国鞍山にあった昭和製鋼所の社宅、三笠街に住んでいた人たちの手記や回想記です。1945(昭和20)年8月9日ソ連軍満洲侵攻、8月15日無条件降伏、そして波乱の幕開け。個人にとって国とは何でしょう。国は個人を守ってはくれません。さまざまのことを考えさせられる好著です。結論は、今から考えればなんであんな無茶な戦争をしたのでしょうね、ということになります。
作者あきもと・ふじおの紹介は、2005年1月31日を参照。
(出典:「合本現代俳句歳時記」角川春樹事務所、2004年刊)

投稿者 m-staff : 2008年08月15日 06:24

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