[2008年09月11日]

プールあり木の実落つるにまかせたり

永井東門居(1904~90)

木の実が秋の季語。木の実落つ、木の実降る、木の実雨、木の実拾ふ、木の実独楽なども同意の季語です。
秋になって熟する木の実は、団栗(くぬぎ)、樫、椎、銀杏のような堅い実をいいます。
夏が終わり、人のいなくなったプールにしきりに木の実が落ちているよ、とただそれだけを言った句です。そんなの当たり前のことと切り捨てることもできましょうが、俳句の良さはこのように何気ない自然の風景をすくい取り表現することにあります。
作者ながい・とうもんきょは、作家・永井龍男の俳号。東京神田の生れ、文芸春秋社に入り、「オール読物」「文芸春秋」などの編集長を歴任。作家として短編小説に秀でていました。作品は、「一個その他」、「石版東京図絵」など。俳句関係では、「文壇句会今昔」、「永井龍男句集」があります。
(出典:「日本大歳時記」講談社、1982年刊)
・今朝は薄く富士山が顔を見せています。

投稿者 m-staff : 2008年09月11日 06:24

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