[2008年11月14日]

短日やにはかに落ちし波の音

久保田万太郎(1889~1963)

短日(たんじつ)が冬の季語。日つまる、日短か、暮早し、短景なども同意の季語です。
詠嘆の美しいうまい句ですね。初冬のころの季節感をみごとにとらえています。
夕闇が迫ってきて、それまでにはっきりと聞こえていた波の音がにわかに闇の中に吸い込まれていくと表現しています。どこか作者の悲愁が漂ってくるようですね。
この句は、鎌倉の家で1948年に作られ、前書きには「1年有半の間借り住居より脱す」とあります。
作者くぼた・まんたろうの紹介は、2005年1月6日を参照。
(出典:「久保田万太郎全句集」、中央公論社、1986年刊)
・このところ毎朝、富士山が顔を見せています。

投稿者 m-staff : 2008年11月14日 07:01

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