[2008年12月03日]

プールの底にヘアピンが落つ枯桜

中 拓夫

枯桜が冬の季語。冬木の桜とも言います。
西公園の野球場の周りには、ソメイヨシノがぐるりと植えてあります。樹齢はまだ20年ほどの若い桜のようですが、これが葉を落として冬枯れの状態です。
散歩がてらベンチに座って来し方を考えるというのが日常になっています。枯桜は枯れた桜のことで「冬桜」「寒桜」とは違う使い方をします。
この句は、髪を止める装飾用のヘアピンが水を抜いたプールの底に落ちていて、その周りは枯れた桜が立ち尽くしているという情景が浮かんできます。夏の喧騒が耳の底には聞こえてくるようですね。
ベランダから見える富士見小学校のプールも水を抜いてあります。
作者なか・たくおは、1930年小田原市の生れ。大学に在学中から俳句を作り、「鶴」や「寒雷」に投句しました。その後、森 澄雄の「杉」の創刊時に参加し、編集に従事しました。
(出典:「日本大歳時記」講談社、1982年刊)

投稿者 m-staff : 2008年12月03日 07:25

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