[2008年12月31日]

埋火や行方さだめぬ銀座裏

榊原風伯

埋火(うずみび)が冬の季語。いけ火、いけ炭も同意の季語です。
埋火は、灰の中に埋めた炭火のことです。
この句は、1996年の「雲雀」新富句会の銀座での忘年会での炉辺焼きの炭火を見て、ふいと生まれました。昔は、一般の民家では炭火で生活をして、火種を絶やさないようにするのが家を守る嫁のつとめでした。今はそのようなことを聞いたことはありませんね。
銀座裏で仕事をしている人は、時代の流れについてゆかれずに年を越せばどこで生きてゆくのか。働く人を大事にしない時代になり、誰もが明日はわが身と思うようになりました。
今日は大晦日。2008年もいろいろなことがありましたが、皆さんにとってよい年でしたか。埋めた火を掘り起こしてまず自らを暖め、そのあと来し方はゆっくり考えましょう。それではよいお年を。
(出典:「雲雀」1997年2月号より)

投稿者 m-staff : 2008年12月31日 09:37

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/2564