[2009年01月16日]

凍蝶の己が魂追うて飛ぶ

高浜虚子(1874~1959)

凍蝶(いてちょう)が冬の季語。冬の蝶、冬蝶も同意の季語です。
これはすごいとしか言いようのない句です。
年末には蝶を見かけましたが、さすがに年を明ければその姿を見かけなくなりました。
冬の蝶がじっとして凍ったようにして動かないのが凍蝶です。実際に死んでいる場合もあります。
「己(おの)が魂(たましい)」を追いかけて飛んでいるチョウチョ、生命体の哀れさをよく捉えています。また、「飛ぶ」は、実際に飛んでいるのではなく、命が飛んだとも読めます。この句を読んだあとからは蝶を見る目が変わりました。
作者たかはま・きょしの紹介は、2005年2月1日を参照。
(出典:「集成・昭和の俳句」小学館、1995年刊)
・「悼む人」で第140回直木賞に決まった天童荒太の「家族狩」などいずれの作品もすばらしい。

投稿者 m-staff : 2009年01月16日 08:09

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/2583