[2009年06月20日]

桜の実紅経てむらさき吾子生る

中村草田男(1901~83)

桜の実が夏の季語。実桜、桜実も同意の季語です。
散歩道に咲いている桜の実が累々と落ちています。花、葉、実の順に桜は存在を示しています。
初夏に大きさは豆ぐらいの実をつくり、始めは青く、そのあと赤くなり、熟すると黒紫になり、落下して黒くなります。それらを靴で踏むとああ今年もこれで桜も終わりという感慨が浮かんできます。
この句は、桜の実が紅から紫に移る間に、子が生れてとても喜んでいる父親の感興が伝わってきます。
蕪村に次の句があります。
来て見れば夕桜実となりぬ    蕪村
作者なかむら・くさたおの紹介は、2005年1月23日を参照。
(出典:「新歳時記」河出文庫、1989年刊)

投稿者 m-staff : 2009年06月20日 07:35

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