[2009年09月15日]

「赤い縫い目」―イチロー賛歌

榊原風伯

プレイボールああ渾身の夏立ちぬ
青嵐まず屈伸の儀式から
雷のバット一閃光り満つ 
爽やかに塁間駆ける影ありし
噴水の唄ふ逆転ホームラン
百八つ赤い縫い目の球おぼろ
土灼くる一選手の黒バット
虹の橋律義に安打積み重ね
蔦若葉ヒョイとグラブ塀の上
魔術師の喘ぐ球場大暑来ぬ
棒球や草のいきれに噎せ返る
サード前球も芝生で午睡する
唸る球撓るバットに汗乗せる
無安打のニュースが走る夏の街
連戦の疲れを知らぬ緑陰
十字切る打者の背中の大西日
鉄傘の月や異郷の大観衆
青芝に寝て四割の夢を見る
鰯雲球の流れに身をまかせ
秋風や制服洗いゲームセット      
2002年作「第6回炎環賞」佳作
(出典:「炎環」2003(平成15)年4月号掲載)
・9月14日午前10時35分、イチローが9年連続200本安打達成。
ほっとしました。

投稿者 m-staff : 2009年09月15日 10:18

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