[2010年04月04日]

沈丁の香にひたりゐて過去は過去

上村占魚(1920~96)

沈丁(じんちょう)が春の季語。沈丁花、丁字(ちょうじ)、瑞香なども同意の季語です。
沈丁花の香りは、あとを引きますね。横浜の中華街の入り口で嗅いだ匂いはまだ脳裏に残っています。どちらかといえば花よりも香りを楽しむ植物ですが、細かい花もよく見れば味わいがあります。ジンチョウゲ科の常緑低木。室町時代ごろに中国から渡来しました。沈香と丁字の香りを併せ持ったような香気を持っています。
この句のフレーズに「過去は過去」を持ってきたことが印象的です。
作者うえむら・せんぎょの紹介は、2006年6月27日を参照。
(出典:青柳志解樹編「俳句の花上巻」創元社、2008年刊)

投稿者 m-staff : 2010年04月04日 16:14

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