[2010年12月17日]

父の死を泣くまなく過ぎぬ年の市

渡辺水巴(1882~1946)

年の市が冬の季語。暮の市、節季市、暮市、歳末大売出し、クリスマス大売出し、師走の市なども同意の季語です。
17日、18日は、江戸時代から続く東京・浅草寺歳の市ならびに羽子板市です。正月に用いる注連や門松などの飾り物、あるいは新年用の盆栽、おせちの食料品、台所の調度類などを売るための市です。浅草の観音様の羽子板市も同様に多くの人が押しかけます。
この句は、そのように慌しい年の市のころ、父がにわかに亡くなって、泣いている間もあればこそ仕事に励まなければならない作者の哀歓が伝わってきます。
アメ横をのぞいていて出来たわたしの吟行句です。
鉢巻の勢ひで売る年の市   風伯
作者わたなべ・すいはの紹介は、2005年2月4日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」河出文庫、1989年刊)
・富士山の火山灰が西風に乗って横浜あたりまで飛んできたようですね。

投稿者 m-staff : 2010年12月17日 09:34

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