[2011年01月19日]

うづくまる薬の下の寒さかな

内藤丈草(1662~1704)

寒さが冬の季語。寒し、寒気、寒冷も同意の季語です。
いつもは暖かい横須賀の朝の気温もこのところは、摂氏0度になる日が続いています。明日は大寒ですから、今しばらくは寒い天気になるでしょう。
この句は、蒲団に寝ている病人の薬を前にして、なすすべもなく作者がうずくまっている様子がうかがえます。寒さが身に沁みますね。
病人は誰あろう松尾芭蕉。1694(元禄7)年10月12日、芭蕉は自分の死期を悟って、自分で見る最後の句を弟子たち7人に作らせました。これは芭蕉が褒めたと言うその中の一句です。
芭蕉は「軽み」の息にぴったりとあい、句が自然体であると評しました。
作者ないとう・じょうそうの紹介は、2007年7月 8日を参照。
(出典:角川春樹編「合本現代俳句歳時記」、2004年刊)
・冬の陽だまりを探しながら散歩をしています。

投稿者 m-staff : 2011年01月19日 09:52

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