[2011年05月20日]

南風や屋上に出て海は見ゆる

高屋窓秋(1910~99)

南風(なんぷう、みなみ)が夏の季語。正南風(まみなみ)、南風(みなみかぜ)、南風(はえ)、南吹くなども同意の季語です。
そろそろ南風が吹き始めました。夏に吹く季節風のことで南または南東の暖かくて湿った風を「南風」といい、「みなみ」「なんぷう」と言います。やわらく吹き続けて青葉を茂らせます。夏の季節風は、地域によってさまざまな呼び名があります。西日本で吹く穏やかな風を「はえ」といい、瀬戸内海で吹く風を「まじ、まぜ」といいます。航海や魚業にとって、風は重要でした。
この句は、見たそのままでしょうね。南風の中、海が見える屋上で、さまざま事を思い出している作者の顔が浮びます。東北地方で大震災に遭われたかたがたを思い選句しました。
作者たかや・そうしゅうの紹介は、2005年4月6日を参照。
(出典:角川春樹編「合本現代俳句歳時記」、2004年刊)
・イチローの素晴しさは「持続すること」にあります。ヒット200本まであと147本。

投稿者 m-staff : 2011年05月20日 09:38

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