[2011年06月03日]

鮎は瀬に人は噂の渕に住む

佐藤春夫(1892~1964)

鮎が夏の季語。香魚、年魚、とまり鮎も同意の季語です。
鮎は、昔から風味よき魚として多くの人に愛されてきました。
あゆ科の魚は鮎だけで、さけやますに近い存在です。寿命は1年から2年でそのために年魚と呼ばれています。秋に、川で生まれた稚魚は川を下って冬には湾の暖かいところで暮らし、春のなると川をのぼって生育し、秋には上流の瀬で産卵します。独特の香りのある魚で香魚とも呼ばれています。
この句は、室町時代の俗謡をベースに切ない恋のあり様を詠っていると思います。作家谷崎潤一郎夫人との恋愛で谷崎と夫人をはさんでの三角関係は、当時の大いに噂になりました。ひとはスキャンダルが大好きです。
作者さとう・はるおは、和歌山県の生れ、詩人、小説家。昭和39年刊行の句集「能火野人(のうかやじん)十七音詩抄」。題名の能火野人は、作者の郷里、熊野の字を分かったもので作者自身を指します。
(出典:村上 護著「きょうの一句」新潮文庫、2005年刊)
・菅内閣不信任案が否決されました。延々と余震が続いています。収まるのは何時の日かしら?

投稿者 m-staff : 2011年06月03日 09:14

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