[2011年06月23日]

夏薊揺れをり雲の湧きつぎぬ

山上樹実雄

夏薊(なつあざみ)が夏の季語。
薊はとても種類の多い花です。中でもナツアザミという特定のものはなく、ノアザミのように夏に咲くアザミのことを夏薊と呼んでいます。
一般的に薊は春の季語です。夏の薊は、春のものよりも葉が鋭くとげを持っています。枝の頂には紫紅色の花を咲かせています。花は切花用としても栽培されています。一緒に蝶が飛んでいるような光景が浮んできます。
この句は、ノアザミのかたわらで風に吹かれながら空を見上げています。作者は、足元にある花から大空に視線を広げて、雲の動きを捉えていますね。
作者やまがみ・きみおの紹介は、2005年4月16日を参照。
(出典:「ラジオ深夜便 誕生日の花ときょうの一句」NHKサービスセンター、2011年刊)
・朝方に岩手地方で震度5弱の余震がありました。まだ地殻が動いているようです。

投稿者 m-staff : 2011年06月23日 09:58

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