[2011年07月25日]

頭の中で白い夏野となつてゐる

高屋窓秋(1910~99)

夏野が夏の季語。夏野原、夏の原、青野、夏路、五月野なども同意の季語です。
夏の野原で夏草が茂り、草いきれの立つ激しいところをいいます。
日中に、急に明るいところに出るとひとの瞳孔は縮みますが、ときにはそうならないことがあります。そのときには、天地が真っ白に見えてきます。この「ときによる」を、気持ちの上で操作して、それを空白の時間として表現するところにこの作者の詩的世界が現れます。
この句の「頭」は、「ず」と呼びます。炎天の野原を想像するにそれは白の世界と思うことがあります。「白天」ですね。
作者すずき・まさじょの紹介は、2005年1月6日を参照。
(出典:角川春樹編「合本現代俳句歳時記」、2004年刊)
・24日正午にテレビのアナログ放送が終了。そのとき、「長い間ありがとうございました。」のテロップが流れました。

投稿者 m-staff : 2011年07月25日 10:41

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