[2011年08月22日]

づかづかと来て踊り子にささやける

高野素十(1893~1976)

踊り子が秋の季語。踊、阿波踊、踊場、踊唄、踊太鼓、踊笠、音頭取、踊櫓なども同意の季語です。
踊にも色々ありますが、俳句では盆踊りの事を指しています。盆踊りは、空也や一遍の念仏踊からはじまったもので、盆に戻ってくる先祖の霊を供養し、あの世に送り返すために行われます。一般には街角や公園の一角に櫓を組み、その上に音頭取やお囃子が乗り、櫓を囲んで大勢の人が踊ります。
この句では、作者が海外で作ったと言われていますので、ドガの描いたパリの劇場の舞台裏の風景が浮んできます。舞台はカーテンがあげられる前で、踊り子の列に振付師かパトロンが並んでいる踊り子のひとりにづかづかと来て、なにやら囁いている情景が浮んできます。季語がなければならないとすればこの踊り子は浴衣に赤い帯を締めた盆踊り風景と見るほうが妥当でしょうね。
作者たかの・すじゅうの紹介は、2005年2月23日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」河出文庫、1989年刊)
・急に涼しくなり、長袖が欲しくなりました。体調の変化に注意しましょう。

投稿者 m-staff : 2011年08月22日 09:30

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/3717