[2011年08月25日]

蟋蟀が深き地中を覗き込む

山口誓子(1901~94)

蟋蟀(こおろぎ)が秋の季語。ちちろ、ちちろむし、いとど、つづれさせなども同意の季語です。
蟋蟀は、秋の虫の中でも一番早くに耳に入って、はっきりと聞こえます。秋も深まって虫の音が絶えるようになってもなお鳴き続けています。蟋蟀の鳴き声が闇の中で澄んだ音を聞かせていると様々な感慨にひたります。
同じ作者に次の句があります。
蟋蟀の無月に海のいなびかり  誓子
この句が作られたのは1942(昭和17)年、句集「七曜」に所収されています。戦時中にもかかわらず自らと自然との対比、生きものへの透徹した心眼に打たれます。この句は蟋蟀が地中の底で何か言っているかのように擬人化してまるで蟋蟀は哲学者のようですね。
作者やまぐち・せいしの紹介は、2005年1月24日を参照。
(出典:平井照敏編「現代の俳句」講談社文庫、1993年刊)
・リビアのカダフィ大佐は地中に潜ったのでしょうか。無気味。

投稿者 m-staff : 2011年08月25日 09:47

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