[2011年09月01日]

高山の中に日暮るる花野かな

大須賀乙字(1881~1920)

花野が秋の季語。花野原、花野道、花野風も同意の季語です。
秋晴れのもとで一面に美しい秋の千草の花が咲き乱れている光景は華やかな反面さびしさも漂ってきます。
住んでいる近くでは久里浜のコスモス園が見頃になってきます。
この句では、秋の日がまだ落ちきらない高い山の襞に吸い込まれてゆく瞬間を捉えたものです。山が高ければ高いほど日はすぐに隠れてしまいます。山肌に広がる花野では日中の爽やかな風は荒涼とした夕風に変わります。花の彩りも分からなくなります。そのような自然の変化の移ろいを感じさせてくれます。
今日は、関東大震災記念日、防災の日、震災忌、二百十日と1年中でも大事な日。
作者おおすが・おつじは、福島県の生れ、旧制中学時代から俳句を始め、河東碧梧桐「日本俳句」に投句し、新傾向俳句で活躍、のちに新傾向が乱調に陥るや決別し、伝統尊重、古典復活の論陣を張りました。自然詩人的志向を強く持っています。「季語」という言葉は明治41年に乙字が使ってから定着しましたが、いまはもう乙字が使ったのとは違った形で季語という言葉が使われています。
(出典:「日本大歳時記」講談社、1982年刊)
・台風12号は関東が嫌いで関西方面に向かって西進中。でも太平洋側に大雨を降らせるようです。ご注意を。

投稿者 m-staff : 2011年09月01日 10:33

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