[2011年09月02日]

白桃を剥くうしろより日暮れきぬ

野澤節子(1920~95)

白桃が秋の季語。桃の実、桃、水密桃、ネクタリン、冷し桃なども同意の季語です。
桃は、わたしの大好きな果物。二三日前にいただきました。水も滴るような美味でした。産地はたしか福島。
桃は中国から渡って来ましたが、近世までは花だけが賞されてきました。大正年間以降、水密桃というお馴染みの品種が作られて、秋の果実として一般化されるようになりました。代表的な産地は岡山、紀州、広島などです。
この句のように、桃を剥いているその幸せがひと時のもので、すぐに日が暮れて夜になると詠っています。たしかに幸せは一瞬で必ず不幸が口を開けて待っていますね。
作者のざわ・せつこの紹介は、2005年3月9日を参照。
(出典:角川春樹編「合本現代俳句歳時記」、2004年刊)
・9月2日はシステム不調で一日休みました。

投稿者 m-staff : 2011年09月02日 08:48

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