[2011年11月14日]

冬の虹消えむとしたるとき気づく

安住 敦(1907~88)

冬の虹が冬の季語。
何年か前に関西方面に旅をしているときに冬の虹を見かけました。車で比叡山から降りて近江富士にかかるころに忽然と現れました。
冬の虹は、暖雨のあとに思いがけず発生します。夏のように確かな姿ではありませんが、時節を越えた驚きに加えて、印象はまことに強く映ります。
この句は、実景よりも多分にはかない美しさとして、冬の虹を象徴的に捉えています。まさに消えようとしているときの虹の素晴しさが良く出ています。再発見の句と言えるでしょう。
作者あずみ・あつしの紹介は、2005年2月28日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」河出文庫、1989年刊)
・面白い本を読みました。建国13年で消滅した人工国家・満州で日本人は一体何をしたのでしょうか。佐野眞一著「阿片王―満州の夜と霧」(2005年新潮社刊)は、里見 甫(はじめ)という稀代の人物を通して戦前、戦中、戦後の闇を垣間見させてくれます。

投稿者 m-staff : 2011年11月14日 09:52

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