[2011年12月06日]

わが書架へ午後は冬木の影二本

大野林火(1904~82)

冬木が冬の季語。冬木影、冬木道、冬木宿も同意の季語です。
西公園も見るたびに木がさびしい風景をとなってきました。冬木といえば一本の木に視点が絞られてきます。葉を払い落としたあとの落葉樹には枯木に比べると毅然とした厳しさがあり、冬になっても力を持っている木の生命力を感じさせます。冬木と言うことばの響きとその立っている姿に人生の投影が重なり、いささかシンとさせられます。冬はさまざまな姿を見せてくれます。
この句は、冬の日の午後、書斎の本棚に冬木の影が二本映っています。それを見ている作者の寂寥感が伝わってくるようですね。
同じ作者に次の句があります。
つなぎやれば馬も冬木のしづけさに  林火
動くものと動かぬものの対比が見事です。
作者おおの・りんかの紹介は、2005年6月13日参照。
(出典:辻 桃子監修「俳句の草木」創元社、2005年刊)
・テレビを見ていると、ことばの上でだけ「しっかりと」とか「きちんと」とかが飛びかう国会の委員会。

投稿者 m-staff : 2011年12月06日 10:03

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