[2011年12月10日]

筆とらず読まず机に霙きく

上村占魚(1920~96)

霙(みぞれ)が冬の季語。みぞるるも同意の季語です。
みぞれは、雨と雪が交じり合って降るものをいいます。冬の初めと終わりに降ります。降り始めがみぞれで次第に雪に変わって行くことが多く見られます。その様子は高台にあるマンションの窓から見ることが出来ます。この光景は積極的に美しさを認めたくなるような現象ではありませんが、それだけに心理的な深みを表現するのに好適な季語です。
この句もそのような作者の心理的な一面を表しています。ただ、みぞれの音を聞いていて、本も読まず、書もたしなまず、ひとりで寂寞な一日を過ごしている様子がうかがわれます。みぞれの音が効いていますね。
作者うえむら・せんぎょの紹介は、2006年6月27日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」河出文庫、1989年刊)
・今日は快晴。横浜で句会です。

投稿者 m-staff : 2011年12月10日 08:44

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