[2011年12月21日]

なまこ澄む海より陸のしぐれけり

赤尾兜子(1925~1981)

なまこ(海鼠)が冬の季語。俵子(たわらご)も同意の季語です。
なまこは奇妙な生きものですね。体は円筒状で左右相称。お腹には3列の菅足、口の周りには触手があり、柔らかい外皮の中には細かい骨があります。浅い海から深い海にまで広く分布して、深海ものは体がカンテン質になります。真海鼠、きんこ、ふじ海鼠などは生で食べられます。乾燥したものはいりこ(海参)として中国料理の材料になり、内臓はこのわた(海鼠腸)にします。
「なまこ」も「しぐれ」も冬の季語。時雨れている陸の浮世より澄んでいる海のほうが生きるに十分と聞こえます。作者は自宅周辺の踏み切りで1981(昭和56)年急逝しました。この句は第4句集「玄玄」に所収されています。
作者あかお・とうしの紹介は、2005年10月24日参照。
(出典:阿部誠文著「輝ける俳人たち」邑書林、1996年刊)
・この季節は晴れて寒いのが太平洋側の特徴。乾燥肌には辛い天気です。風邪を引かないように。

投稿者 m-staff : 2011年12月21日 10:08

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